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葉緑体の構造

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生物学
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JoVE Core 生物学
Anatomy of Chloroplasts

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01:07 min
March 11, 2019

緑の茎や未熟な果実を含む緑藻類や植物には、光合成を行う重要な器官の葉緑体があります。植物では、葉の中の葉肉細胞に最も豊富な密度で葉緑体が存在します。

葉緑体の周りには二重膜があります。外膜は一方で植物細胞の細胞質に面し、もう一方で葉緑体の膜間腔に面しています。内膜は、狭い膜間腔と葉緑体の水性内部にあたるストロマを隔てます。

ストロマの中には、もう一つの膜のセットが円盤状の区画を形成しており、チラコイドと呼ばれます。チコライドの内部はチコライド内腔と呼ばれます。ほとんどの植物では、チラコイドは相互に連結し、積み重なったグラナを形成します。

チラコイド膜には、複数のタンパク質からなる光収穫複合体(またはアンテナ)が埋め込まれています。これら複合体はタンパク質やクロロフィルなどの色素を含み、光エネルギーを補足して光依存的な光合成反応を実行します。これらの反応では、酸素が放出され、ATPとNADPHの形で化学エネルギーが産生されます。

光合成の第二段階であるカルビン回路は、光に非依存的であり、葉緑体のストロマで行われます。カルビン回路では、CO2を取り込み、ATPとNADPHを使って最終的に糖を産生します。

葉緑体は光合成の二段階を調整します。光合成により酸素と糖が放出され、これが植物のバイオマスのもととなり、地球上の多くの生物を直接的に、または間接的に養います。