9.3
非金属は電子を共有することで 共有結合を形成しています これらの電子は両方の原子間で 等しく共有されるのでしょうか それとも一方の原子が他方よりも 電子を引き寄せるのでしょうか?ルイスモデルでは すべての共有結合は 電子が均等に共有されていると 考えられていますが 必ずしもそうとは限りません 例えば 気体の窒素が 電場の中に置かれた場合 極と極の間で等しく配向します しかし 中性分子の塩化水素 いう気体を電場に入れると 水素は陰極 塩素は 陽極の方向を向いており 水素は部分的に正電荷を持ち 塩素は部分的に負電荷を 持っていることがわかります 原子が自分自身に電子を 引き寄せる能力を 電子陰性度といいます そのため 塩素は水素よりも 電子陰性が強く 共有電子を自分に引き寄せつつ 自分の電子が取り除かれるのに 抵抗していると言われています しかし これでは結合が イオン性にはなりません イオン結合では 金属から 非金属へ電子が移動しますが 塩酸では電子が不均等に 共有されています 水素原子よりも塩素の方が 電子密度が高く 極性共有結合を 形成しています 2つの原子間の電子陰性度の 差が大きければ大きいほど 極性の強い共有結合が 形成されます このように 非極性共有結合や イオン結合に加えて 極性共有結合は様々な 化合物に見られます アメリカの化学者 ライナス・ポーリングは 二原子塩素や水素などの 分子結合を壊すのに 必要なエネルギーを研究しました 彼は 熱化学データに基づいて 電子陰性度の尺度を確立し 結合の種類を 予測するのに役立ちました 電子陰性度は 原子のイオン化エネルギーと 電子親和性に関連しています 周期表では 電子陰性度は 左から右に向かって高くなり 遷移金属を除いて 金属は非金属に比べて 電子陰性度が低くなっています また 電子陰性度は 原子が自分自身に 電子を引き寄せる力が 弱くなっているため 原子の大きさが大きくなるほど 低くなります 最も電子陰性度が 高い元素であるフッ素は 任意に割り当てられた 電子陰性度が 3.98となっています 一方 フランシウムは 電子陰性度が最も低い元素で その値は0.7となっています 電子陰性度には単位がなく 実験的に 決定することはできません
著作権 © 2026 MyJoVE Corporation. 無断転載を禁じます。