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9.6: カルビン回路

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Biology

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The Calvin Cycle
 
書き起こし

9.6: カルビン回路

概要

酸素発生型光合成は、年間約2,000億トンの二酸化炭素(CO2)を有機化合物に変換し、約1,400億トンの大気中の酸素(O2)を生成しています。光合成は、人間が必要とするすべての食物と酸素の基となっています。

光合成のプロセスは、植物の葉緑体の異なる領域で行われる2つの反応に分けることが出来ます。光依存性反応と光非依存性反応です。光依存性反応は、葉緑体のチラコイド膜で行われます。光エネルギーを化学エネルギーに変換し、ATPとNADPHとして蓄えます。このエネルギーは、葉緑体のストロマ領域で利用され、カルビン・ベンソン回路の光非依存性反応により、大気中の二酸化炭素を複合炭水化物に還元します。

カルビン・ベンソン回路

カルビン・ベンソン回路は光合成反応のうち、光非依存性反応の代表です。光依存性反応で生成されたアデノシン三リン酸(ATP)とニコチンアミド-アデニンジヌクレオチドリン酸(NADPH)を用いて、大気中のCO2を複合炭水化物に変換します。また、カルビン・ベンソン回路では、光依存性反応に必要なアデノシン二リン酸(ADP)とNADP+を再生します。

カルビン・ベンソン回路の開始時には、大気中のCO2が気孔と呼ばれる開口部から葉の中に入ります。葉緑体のストロマ領域では、リブロース-1,5-ビスリン酸カルボキシラーゼ/オキシゲナーゼ(RuBisCO)という酵素が、CO2から炭素数5(5C)のアクセプター糖分子であるリブロース-1,5-ビスリン酸(RuBP)に炭素原子を1つ加えます。その結果、6C分子は非常に不安定となり、2分子の3-ホスホグリセリン酸(3-PGA)に分裂します。3-ホスホグリセリン酸キナーゼという酵素は、ATPを使ってこの3-PGA分子をリン酸化し、1,3-ビスホスホグリセリン酸を生成します。グリセルアルデヒド3リン酸デヒドロゲナーゼは、NADPHを用いてこれらの分子を還元し、3C糖であるグリセルアルデヒド3リン酸(G3P)を生成します。この最終生成物から、カルビン・ベンソン回路の別名、C3炭素固定という名前が生じました。

カルビン・ベンソンサイクルは、6個のCO2分子を固定するため、12個のNADPHと18個のATP分子を還元します。これらのエネルギー源は、光合成の光依存性反応によって補充されます。6個のCO2は6個の5C分子(RuBP)に結合し、12個の3C分子(G3P)に分解されます。このG3Pのうち10分子は、RuBPアクセプターの6分子を再生し、サイクルを続けます。2分子のG3Pが1つのグルコースに変換されます。G3Pは、他の炭水化物、アミノ酸、脂質の合成にも使用されます。


推奨文献

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Calvin Cycle Autotrophic Plants Atmospheric Carbon Dioxide Stroma Chloroplast Ribulose Bisphosphate RuBP Ribulose 1,5-bisphosphate-carboxylase-oxygenase RuBisCo Three-carbon Molecules 3-phosphoglyceric Acid ATP NADPH Glyceraldehyde-3-phosphate Glucose Carbon Dioxides Atmosphere Photosynthesis Organic Compounds

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