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5.2: 膜の流動性
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Biology

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Membrane Fluidity
 
書き起こし

5.2: 膜の流動性

細胞膜は、リン脂質、タンパク質、糖質などが化学的な相互作用によって互いにゆるやかに会合したものです。分子は膜の平面内を自由に動き回ることができるため、膜には「流動性」という柔軟性があります。膜の流動性には、リン脂質の化学構造と、膜中のコレステロールの存在という2つの特徴があります。

リン脂質の脂肪酸の尾部には、飽和と不飽和があります。飽和脂肪酸は、炭化水素骨格の間に単結合を持ち、最大数の水素で飽和しています。これらの飽和尾部は直線的であり、したがって、しっかりと詰めることができます。一方、不飽和脂肪酸の尾部は、炭素原子間に二重結合を持っているため、よじれており、しっかりと詰めることができません。不飽和脂肪酸を含むリン脂質の割合を増やすと、より流動的な膜になります。細菌や酵母のように環境温度が変動する生物は、膜の脂肪酸含有量を調整して、比較的一定の流動性を保つことができます。

細胞膜では、コレステロールはリン脂質の頭部と相互作用し、炭化水素鎖の近位部を一部固定化できます。この相互作用は、極性分子が膜を通過する能力を低下させます。また、コレステロールは、リン脂質がしっかりと詰まるのを防ぎ、それによって膜が凍結するのを防ぎます。同様に、コレステロールは、気温が高くなったときに構造的な緩衝材として働き、過度の流動性を制限します。

コレステロールは、膜の脂質やタンパク質が脂質ラフトと呼ばれる機能的なグループに組織化されることにも関与していると提案されています。このようなタンパク質、リン脂質、コレステロールのグループは、膜の領域をコンパートメント化し、似たような役割を持つ分子を互いに近接させていると考えられています。しかし、これらの膜パッチの具体的な構造や機能は不明であり、現在も活発な研究が行われています。


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