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35.6: 植物組織培養

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Biology

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Plant Tissue Culture
 
書き起こし

35.6: 植物組織培養

植物の組織培養は、初歩的な科学から応用科学まで幅広く利用されています。その用途は、植物の発生研究から、機能的な遺伝子研究、作物の改良、商業的なマイクロプロパゲーション、ウイルスの除去、希少種の保存など、多岐にわたます。

植物組織の培養は、植物組織が培地と適切な環境を与えられたときに、新しい植物全体を生み出す能力に依存しています。植物の細胞や組織のこの能力を「全能性」といいます。

植物組織培養の基本的な手順は次の4つです。

  1. 健康な親株(explant)を選択します。
  2. explantの表面に露出している微生物汚染を除去します。
  3. explantを適切な培地に接種します。
  4. 適切な温度、湿度、空気の質、および照明を備えた制御された環境で培養します。

また、植物組織の培養には次の4つのタイプがあり、培養の目的や植物の種類に応じて選択します。

  1. 細胞培養(配偶子細胞、細胞懸濁液、プロトプラスト培養など)
  2. 組織培養(カルス、分化した組織)
  3. 器官培養(根、芽、葯などのあらゆる器官)

植物組織培養の一般的な用途の一つに、体外でのクローン増殖(マイクロプロパゲーションとも呼ばれる)があります。植物組織培養は、種子の発芽に問題がある植物(再石灰化植物)や種子の生存期間が短い植物の繁殖に役立ちます。マイクロプロパゲーションはどの種にも適用できますが、商業的に必要な植物や絶滅の危機に瀕している植物に対して推奨されています。例えば、マイクロプロパゲーションは、ヒマラヤ原産のPaphiopedilum delenatiiのようなランの栽培に広く用いられています。これらの蘭は、伝統的に種子で繁殖させます。しかし、成熟した蘭が種子を生産するには約2〜3年かかます。そのため、植物組織培養は、この種を絶滅から守り、商業的な成功を収めるための理想的な方法となっています。

マイクロプロパゲーションには次の3つの方法があります。

  1. 頂芽や腋芽を利用する方法
  2. 不定芽を利用する方法
  3. 体細胞の親株を利用して体細胞胚を形成する方法

それぞれの技術が成功するかどうかは、遺伝的背景、培地、培養条件などに左右されます。

Tags

Plant Tissue Culture Crop Breeding In Vitro Techniques Plant Clones Totipotency Growth Regulators Explant Callus Culture Plant Hormones Shoot And Root Formation Virus Control In Agriculture

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