遠心分離機の紹介

General Laboratory Techniques

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Summary

遠心分離機(遠心機)は、世界中ほぼ全ての研究室で使用されている実験装置です。遠心分離機を利用し複合化合物の成分を分離する操作を遠心分離と呼びます。実験サンプルを超高速で回転させることにより混合物の成分に遠心力がかかります。その結果、より密度の高い粒子は回転軸から遠くに、低い粒子は近くに移動し、これら粒子はチューブの底に沈降します。この堆積物はペレットと呼ばれその分離した試料、あるいは残りの溶液である上澄み(上清)をその後の実験に利用します。

このビデオでは、学生の皆さんに遠心分離機の基本原理を紹介しています。例えば、遠心分離器の回転速度を表す、1分間当たりの回転数(RPM)と遠心分離の大きさを表す相対遠心力(RCF)を対比して説明しています。ちなみにRCFはローターの大きさに依存します。基本概念と操作法に加え、遠心分離機を操作する際の安全注意事項、いろいろな種類の遠心分離機やローターも紹介しています。

Cite this Video

JoVE Science Education Database. 実験テクニックの概要. 遠心分離機の紹介. JoVE, Cambridge, MA, (2018).

遠心分離機、又は遠心機は、世界中ほぼ全ての研究室で使用されている装置です。

遠心分離とは遠心分離機を使って複合混合物の成分を分離する実験の基本操作です。

実験サンプルを超高速で回転させると混合物に遠心力がかかります。すると高密度の粒子は回転軸から遠くに、軽い粒子は近くに相を作ります。

これら粒子はチューブの底に沈降し、ペレットと呼ばれる塊を形成します。その分離した試料もしくは残りの溶液である上澄み、別名上清をその後の実験に使用します。

遠心分離機の原理となる部品はローターと呼ばれ、高速回転する部分です。

ローターにはその位置が固定してあるものと、必要なローターをスピンドルに装着し使用するタイプがあります。

通常、遠心機のローターには蓋があり、ねじでしっかり止めることでサンプルの飛び出しを防ぎます。

多くの遠心機には冷却ユニットが備わっており、回転中の内部温度をコントロールできます。

また、設定条件を入力するためのノブ又はボタンがついています。

それを利用し、回転時間、温度、速度または相対遠心力に関係する回転数を設定します。

回転数の単位はRPM、1分間当たりの回転数で表します。RPMには注意点があります。この値は遠心機のスピードではなくサンプル中の粒子にかかる力を意味しています。

粒子にかかる力は、遠心機用ローターの半径に依存します。いろいろなローターサイズをもつ遠心分離機があり、同じスピードつまりRPMでも様々な大きさの力が生み出されます。

また、遠心分離力は相対遠心力、RCFでも数量化できます。 RCFとは、地球の重力加速度との比を表したものです。

RCFは回転半径掛ける角速度の二乗を地球の重力加速度で割った値です。

RCFとRPMの関係は次の式で表されます。rとは遠心分離機の半径であり、単位はcmです。

この式を利用するか否かが実験成功の鍵となることがあります。しかし毎度計算をする必要はありません。通常、遠心分離機にはノモグラムが付いており、 RCFとRPMを簡単に変換できます。

定規を使って回転半径とRPM値を結ぶことでRCF値が得られます。

まずはサンプルを遠心する温度を考えましょう。冷却遠心機を利用する場合、前もって内部温度が設定温度になるよう準備しておきます。もしくは何らかの方法でローターを冷却しておきましょう。

遠心開始直前に、 チューブの蓋がしっかりと閉まっているか必ず確認して下さい。

各チューブが対称になるようにサンプルチューブをセットし、バランスを均等にします。

もしもサンプルが1本の場合は、同じ重さのチューブを準備します。

もしも等量のサンプル3本の場合は、等距離になるよう三角形に配置します。

バランスを整えることが非常に大切になります。ローターが高速回転すると、莫大な運動エネルギーが発生するため、バランスが偏っている場合、遠心機自体が飛び上がり、重大な被害につながる可能性があります。

ローターと蓋がしっかりと閉まっていることを確認したら、遠心を開始し、設定速度に達するまで待ちます。もし何か問題が発生したら、経験豊富なラボメンバーに助けてもらいましょう。

遠心分離が完了すると、生物試料はペレットとしてチューブの底に沈降し、上澄液と分離することができます。

上澄みは静かに注いで除去(デカント)するか、アスピレートします。アスピレートとは吸引して取り除くことです。

精製した試料は溶液に再懸濁させます。その後遠心分離を繰り返し、細胞をアスピレートします。そして再懸濁させます。この操作は、細胞の洗浄と呼ばれます。

ここまで遠心分離の基本操作を見てきました。この後は実際に何種類かの遠心分離機とその操作法を見ていきましょう。

おそらくアングルローター使用の遠心分離機が最も一般的な装置です。 多くの卓上遠心機がこの部類に属します。

この種の遠心機では、チューブを一定の角度に固定されたローターにセットし、様々な遠心分離のプロトコルに適用できます。異なる速度による一連の遠心分離操作により、動物細胞などの生物試料の精製が行えます。一般的にこれらプロトコルには細胞の洗浄も含まれています。

アングルローターとは対照的に、スイングローターはチューブホルダーが可動式であり、外側に回転できます。このローターは、密度勾配遠心分離法に有効です。生体試料は密度勾配溶液の異なる層ごとに分離されます。

この遠心分離法は一つの細胞種を素早く分離したいとき、あるいは単一の細胞小器官の分離に適しています。

最後に、通常の遠心分離機の兄貴的存在である超遠心分離機を紹介します。7万rpmを超す回転数により、DNAやウイルスなどの小さな粒子の単離に適した装置です。

この遠心機の使用の際には、チューブが適切なバランスを保っていること、ローターと蓋の安全性など特に注意を払って下さい。

ここまでJoVE遠心分離機の基礎編をご覧いただきました。このビデオでは、遠心分離機の基本原理とその役割、操作方法、安全注意事項、さらに利用方法を紹介しました。ご覧いただきありがとうございました。チューブのバランスは保ってくださいね。

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