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Biology
Chapter 4: Cell Structure and Function
4.10:
微小管
真核細胞の細胞骨格構造には、マイクロフィラメント、中間フィラメント、微小管の3種類があります。微小管はその中でも最も太い直径約25nmの繊維です。微小管は、細胞の構造や支持、細胞内器官の輸送、細胞の運動、細胞分裂時の染色体の分離など、さまざまな機能を果たします。
微小管は、球状のチューブリンタンパク質で壁が構成された中空の管です。それぞれのチューブリン分子は、α-チューブリン1つとβ-チューブリン1つのサブユニットからなるヘテロ二量体です。この2量体は原繊維と呼ばれる直線状の列をなして並んでいます。微小管は通常、13本の原繊維で構成され、これらは並んで中の空洞の周りに巻きつくように整えられています。
この配列のため、微小管は極性を持ち、異なる末端を持ちます。プラス端にはβ-チューブリンが、マイナス端にはα-チューブリンが露出します。微小管は、チューブリン分子の重合により長さを増したり、分解されます。この点で、2つの末端は異なる挙動をします。プラス端は一般的に、高速成長する末端であり、チューブリンが付加されますが、マイナス端は低速成長する末端であり、チューブリンが解離するなど、状況に応じて使い分けられます。
この微小管が急速に伸び縮みする動的に不安定なプロセスは、細胞分裂時の細胞骨格の再構築や、成長中の神経細胞からの軸索の伸長といった機能に重要です。
微小管は安定していることもあり、多くの場合、微小管関連タンパク質と結合することで、細胞がその形状を維持するのを手伝います。モータータンパク質と呼ばれる他のタンパク質は、微小管と相互作用して、細胞小器官を特定の方向へ輸送することができます。例えば、多くの神経伝達物質は、神経細胞の細胞体で小胞に詰め込まれた後、微小管の軌道に沿って軸索へ運ばれ、小胞を必要な場所へ届けます。しまいには、微小管は細胞の外側にも突き出ており、精子などの細胞を動かしたり、肺などの表面で液体を動かしたりする鞭毛フィラメントや繊毛を構成します。
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