34.7: 分裂組織と植物の成長

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Meristems and Plant Growth

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02:36 min
February 27, 2020

植物は一生を通じて成長します。これを無限成長といい、多くの動物とは異なります。葉や花のように成長が止まる部分もあれば、根や茎のように成長し続ける部分もあります。

植物の無限成長を可能にしているのは、分裂細胞と呼ばれる未分化な細胞を含む組織である分裂組織です。分裂細胞が分裂すると、一部の娘細胞は分裂組織に残り、未分化な細胞を安定的に供給します。他の娘細胞は伸長し、最終的に成熟した組織に分化します。

植物の成長には、大きく分けて一次成長と二次成長の2種類があります。一次成長では、根やシュートの長さを増やし、葉を作ります。二次成長は、一次成長が終わった領域で、根やシュートの太さを増やしていきますが、葉はほとんど作られません。

植物の成長のほとんどは、2種類の分裂組織で行われます。第一次成長は、根や芽の先端にある頂端分裂組織で起こります。二次成長は、根やシュートの長さ方向に沿って存在する側方分裂組織で行われます。

すべての維管束植物は、根が土壌を探索し、新芽がより多くの光を得るために、一次成長を行います。一次成長は、頂端分裂組織の未分化細胞の分裂から始まります。分裂組織から出た娘細胞は、部分的に一次分裂細胞に分化します。一次分裂細胞は分裂して伸長し、成熟した組織に完全に分化し、その過程で根やシュートが長くなります。

木本植物の根やシュートは、一次成長に加えて二次成長を行います。二次成長を可能にするのは、維管束形成層とコルク形成層という2つの横方向の分裂組織です。

維管束形成層は、二次木部(木材)と二次篩部を含む維管束組織に発展します。表皮に代わって、より丈夫な周皮を形成するのが、コルク形成層です。これらの細胞が加わることで、根やシュートの幅が広がります。