1. 組換えウイルスのレスキューおよび初回継代 注:以下に示すすべての手順は、クラスII安全キャビネットを使用し、無菌環境下で行うこと。 1.1. トランスフェクションの前日に、BSRT7/5細胞株を完全培地を用いて 5 x 10⁵ cells/mL の懸濁液にする。6ウェルプレートの各ウェルに、細胞懸濁液を 2 mL ずつ分注する。レスキューするウイルス1種類につき1ウェル、およびネガティブコントロール用にさらに1ウェルを準備する。プレートを 37 °C、5% CO₂ でインキュベートする。翌日、細胞のコンフルエンスが 80%~90% に達していることを確認する。 1.2. リバースジェネティクスRSV(呼吸器合胞体ウイルス)ベクターである p-RSV-GFP および p-RSV-M2-1-GFP と、p-N、p-P、p-L、p-M2-1 を解凍する。レスキューするウイルスごとに、p-N と p-P を各 1 µg、p-L を 0.5 µg、p-M2-1 を 0.25 µg、および p-RSV (GFP または M2-1 GFP) を 1.25 µg ずつチューブ内で混合する。 注:ポリメラーゼ複合体(N, P, L, M2-1)のウイルスタンパク質に異なる発現ベクターを使用してもよいが、タンパク質間の比率は維持する必要がある。ネガティブコントロールは、p-RSV ベクターを空ベクターに置き換えて行う。 1.3. トランスフェクションの手順(材料表を参照)を行う。 1.3.1. 混合したベクターに、低血清培地 250 µL を加える。別のチューブで、トランスフェクション試薬 10 µL を低血清培地 250 µL で希釈する。両方のチューブを穏やかにボルテックスし、5分間待機する。両チューブの内容物を混合し、室温で20分間待機する。 1.3.2. BSRT7/5 細胞を低血清培地 1 mL で洗浄し、抗生物質を含まない 10% 胎児牛血清 (FCS) 添加 Minimal essential medium (MEM) 1.5 mL を各ウェルに分注する。必要に応じて、手順 1.3.1 のインキュベーションが完了するまで、37 °C、5% CO₂ でインキュベートする。 1.3.3. 20分間のインキュベーション時間が経過した後、手順 1.3.1 で調製したトランスフェクションミックス 500 µL をウェルに加える。細胞を 37 °C、5% CO₂ のインキュベーターに入れ、3日間培養する。トランスフェクション期間中は、細胞の培地交換を行わない。 1.3.4. GFP フィルターを用い、倒立蛍光顕微鏡下で 20倍の倍率で 1日1回、緑色蛍光タンパク質 (GFP) の蛍光(励起 488 nm、蛍光 515–535 nm)を観察し、レスキュー効率をモニターする。 Bouillier, C. ら組換え呼吸器合胞体ウイルスの増幅およびタイトレーション J. Vis. Exp. (2019)
このビデオでは、T7ベースのリバースジェネティクスシステムを用いて、緑色蛍光タンパク質(GFP)を発現する組換え呼吸器合胞体ウイルスを生成する方法を実演します。ウイルスタンパク質をコードするプラスミドとGFPタグ付きゲノムを共導入することで、タンパク質の発現が誘導され、ウイルスのレスキューが開始されます。