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3.9:

ホスホジエステル結合

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Phosphodiester Linkages

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ナレーター]分子の中には、DNAのように、ホスホジエステル結合によって 重合できる分子があります これは2つのエステル結合が形成された状態のことで 酸素原子と結合した中央のリン原子が 別のリンと二重結合した状態を指します 基本単位が増えるにつれ、長さが伸びてゆき やがてリン酸骨格が出来上がります

3.9:

ホスホジエステル結合

概要

ホスホジエステル結合は、リン酸分子(H3PO4)が他の2つの分子の2つの水酸基(–OH)と結合し、2つのエステル結合を形成、2つの水分子が除かれることにより作られます。ホスホジエステル結合は、核酸(DNAとRNA)によく見られ、その構造と機能に重要な役割を果たします。

ホスホジエステル結合がヌクレオチドをつなぎます

DNAとRNAはポリヌクレオチドと呼ばれるヌクレオチドの長い鎖が結合したものです。ヌクレオチドは、窒素塩基(アデニン、グアニン、チミン、シトシン、ウラシル)、五炭糖、リン酸分子(PO 3−4)から構成されています。ポリヌクレオチド鎖では、ヌクレオチドはホスホジエステル結合によって結合します。ホスホジエステル結合は、リン酸が2つエステル結合を形成する時に生じます。最初のエステル結合は、ヌクレオチドのリン酸基と糖の間にすでに存在しています。2つ目のエステル結合は、第2分子の水酸基(–OH)と反応し形成されます。エステル結合が形成されるたび、水分子1つが除かれるのです。

細胞内では、糖の5o炭素に3つのリン酸基が結合した遊離ヌクレオチドからポリヌクレオチドが作られます。したがって、これらのヌクレオチドは、ヌクレオチド三リン酸と呼ばれます。ホスホジエステル結合が形成される際、リン酸2つが失われ、ヌクレオチドにはエステル結合によって糖の5o炭素に結合しているリン酸基1つが残されます。2つ目のエステル結合は、ヌクレオチドの5oリン酸分子と、別のヌクレオチドの糖の3o水酸基の間に形成されます。ポリメラーゼと呼ばれる一連の酵素は、ホスホジエステル結合の形成を触媒し、促進します。

ポリヌクレオチド鎖のホスホジエステル結合は、糖残基とリン酸残基が交互に並んだ、糖-リン酸骨格と呼ばれる構造を形成します。ホスホジエステル結合はポリヌクレオチド鎖に方向性を与え、一方の端に遊離の5oリン酸基を持ち、もう一方の端に遊離の3o水酸基を持ちます。これら末端はそれぞれ5末端、3末端と呼ばれます。この核酸の方向性は、DNAの複製やRNAの合成に不可欠です。

Suggested Reading

Nakamura, Teruya, Ye Zhao, Yuriko Yamagata, Yue-jin Hua, and Wei Yang. “Watching DNA Polymerase η Make a Phosphodiester Bond.” Nature 487, no. 7406 (July 11, 2012): 196–201. [Source]