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5.9:

タンパク質の会合

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Introduction to Membrane Proteins

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原形質膜のタンパク質は 細胞が正常に機能するのに重要で 膜タンパク質は 主に2つのカテゴリーに分類されます 内在性タンパク質は 膜を通して 部分的または完全に挿入するか 別の内在性タンパク質に 非常に強く結合する場合もあります 周辺タンパク質は膜を通過しませんが 内在性タンパク質との弱い 相互作用により膜と繋がっています 内在性タンパク質は たいてい両親媒性分子です つまり親水性で 水に引き付けられる領域と 疎水性で水をはじく 領域が含まれています 内在性タンパク質の親水性領域は 原形質膜の外側に向いていて 細胞内の細胞質か 外側の細胞外液の いずれかに面していますが 疎水性領域はリン脂質二重層の 脂質尾部の近くに見られます 膜貫通タンパク質は 原形質膜全体に及ぶ 内在性タンパク質の一種で 分子やイオンを 膜を通過して輸送したり 細胞内で カスケード反応の信号を 引き起こす受容体として 重要な役割があります 膜を通過するタンパク質の部分は 単一のαヘリックス 複数のαヘリックス または孔を含む さらに大きなβバレルなどです 一部のタンパク質には 脂質鎖もあり 膜に固定するのに役立ちます 周辺タンパク質は 内在性タンパク質や 膜に見られる 他の構造とのつながりにより 膜に作用します しばしば 細胞内のシグナル伝達で 重要な役割があり 容易に解離して それらの機能を 行う必要があります

5.9:

タンパク質の会合

細胞膜(原形質膜)は刻々と変化する風景です。リン脂質二重層にさまざまな高分子が埋め込まれているため、流動モザイクとして説明されます。高分子の中にはタンパク質が含まれます。タンパク質の含有量は、細胞の種類により異なります。例えば、ミトコンドリアの内膜には約76%のタンパク質が、一方でミエリンには約18%のタンパク質が含まれます。個々の細胞は多くの種類の膜タンパク質を含み(例: 赤血球は50種類以上)、異なる細胞種では別個の膜タンパク質集団が存在します。

膜タンパク質の機能は多岐にわたります。例えば、物質を輸送するチャネルやキャリア、代謝を担う酵素、また化学的伝達物質に結合する受容体などです。

膜脂質と同様に、ほとんどの膜タンパク質は、親水性(水を好む)部位と疎水性(水を嫌う)部位を持ちます。親水性部位は、細胞内外両方の水を含む溶液に露出し、疎水性部位は膜二重層内のリン脂質の疎水性尾部に面します。

膜タンパク質は、細胞膜に埋め込まれているか(内在性)、細胞膜と連合しているか(周辺)により分類されます。

多くの内在性膜タンパク質は膜貫通型で、リン脂質の両層を横断して膜全体を覆っています。内在性膜タンパク質の疎水性領域は、膜の両側に伸び、細胞質と細胞外溶液に接します。その疎水性部位領域は、コイル状のアミノ酸群(α-ヘリックスまたはβ-バレル)で構成されます。単地性の内在性膜タンパク質は、膜の片側だけに付着しています。

周辺タンパク質は、リン脂質二重層に埋め込まれておらず、疎水性のコアにも進出しません。代わりに、一時的に膜の外側や内側の表面に接着し、内在性膜タンパク質やリン脂質と結合しています。

細胞の外表面から伸びる膜タンパク質は、しばしば糖鎖を持ち、糖タンパク質を形成します。糖タンパク質の中には、他の細胞の膜タンパク質に認識される「IDタグ」として機能することで、細胞間認識を促進するものもあります。

Suggested Reading

  1. Vinothkumar, K.R., Henderson, R. Structures of Membrane Proteins. Quarterly Reviews of Biophysics. 43 (1), 65-158 (2010).
  2. Ferris, S.P., Kodali, V.K., Kaufman, R.J. Glycoprotein Folding and Quality-Control Mechanisms in Protein-Folding Diseases. Disease Models & Mechanisms. 7 (3), 331-341 (2014).
  3. Lomize, A.L, Pogozheva, I.R. Lomize, M.A., Mosberg, H.I. The Role of Hydrophobic Interactions in Positioning of Peripheral Proteins in Membranes. BMC Structural Biology. 7, 44 (2007).