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1.4:

組成による物質の分類

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Chemistry
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JoVE Core Chemistry
Classifying Matter by Composition

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物質は原子 つまり物質の 最小の基本単位である原子と 2つ以上の原子が結合してできた 分子からできています その組成に基づいて 物質は純粋な物質と混合物の 2つのグループに 分類することができます 定義によれば 物質は1つの成分のみで構成され 全体的に均一な組成を持つ場合 純粋であると言われます 例えば 水素を考えてみます 水素は水素原子だけで 構成されています 同様に 水も 水分子のみで構成されています これらの組成は 試料ごとに 異なることはありません 純粋な物質は 分解できるかどうかによって 元素と化合物の2つのタイプに 分類できます 元素とは 化学的な方法で 単純な物質に 分解できない 純粋な物質のことです 例えば 水素は元素です 逆に化合物は 化学的な手段によって 構成要素に 分離可能な物質です 水も純粋な物質ですが 化学的に水素と酸素に 分解することができます 地球上では ほとんどの元素が 他の元素と容易に結合するため 純粋な元素よりも 化合物の方が一般的です 例えば 黒板に書くために 使用されるチョークは カルシウムと炭素 酸素でできています 砂糖は炭素と水素 酸素で作られています 一方混合物は 純粋な物質とは異なり 1つ以上の成分でできています また その割合も サンプルによって異なります 例えば レモネードは 3つの成分の混合物です レモン汁と砂糖と水です そしてそれらの比率は 自由に変化させることができます 混合物自体は それらの中の物質が 均一と不均一かに応じて 2つのタイプに分類できます 均一な混合物は 均一な組成を示し 全体を通して 視覚的に同じように見えます これはしばしば 溶液と呼ばれています 例えば スプーン一杯の塩を 水に溶かした場合 その混合物のすべての滴が 同じ組成を持っているので 均一な混合物が得られます 同様に レモネードも 均一な混合物です 不均一な混合物では 成分が一様に 分布していないため 組成はポイントごとに異なります 例えば砂と砂鉄が 混合された場合 この混合物の異なる部分には 異なる量の砂鉄と砂が含まれる 可能性が高くなります 均一であろうと不均一であろうと どのような混合物であっても 構成要素の同一性を変えずに 物理的手段によって 純粋な構成要素に 分離することができます 例えば 塩水中の塩は 混合物を加熱して乾燥させて 水溶液から 回収することができます 同様に 砂鉄は 磁石を使用して 砂から分離することができます

1.4:

組成による物質の分類

物質:純粋な物質と混合物

組成によって、物質は純粋な物質と混合物という 2 つの大きなカテゴリーに分類されます。  

純粋な物質とは、均一な性質を持ち一定の組成を持つ物質の一形態です。 例えば、スクロース試料は、どれから分離されたかに関係なく、融点、色、甘さなど、同じ組成と同じ物性を持ちます。  

混合物は2種類以上の物質からなり、様々な質量を示す場合があり、蒸発といった物理的な変化によってそれらを分けることができます 。 混合物内の構成要素は、それぞれ固有な性質を保っています。

純粋な物質:元素および化合物

純粋な物質は、元素と化合物という 2 つのクラスに分けることができます。 化学物質の変化によって単純な物質に分解できない純粋な物質を元素と呼びます。 鉄、銀、金、アルミニウム、硫黄、 酸素と銅は元素です。

化学物質の変化によって分解できる純粋な物質を化合物と呼びます。 このような分解により、元素または他の化合物、あるいはその両方を生成する場合があります。 オレンジ色の結晶性固体である酸化水銀( II )は、熱によって水銀と酸素の元素に分解されます。 空気がない状態で加熱されると、化合物のスクロースは元素である炭素と化合物の水に分解されます。 塩化銀( I )は、光の吸収によってその元素である銀、塩素に分解できる白色の固体です。  

結合された元素の特性は、自由な状態または結合されていない状態の特性とは異なります。たとえば、糖の結晶 ( スクロース ) は、結合していない状態では黒色の個体である炭素元素と、結合していない状態では無色の気体となる水素と酸素という2つの元素が、化学的に組み合わさって生まれた化合物です。 遊離ナトリウムは、軟らかく光沢のある金属固体であり、遊離塩素は、黄緑色の気体である元素で、それらが組み合わさって白い結晶性固体である塩化ナトリウム(テーブル塩)を形成します。

混合物:均一および不均一  

均一混合物は、溶液とも呼ばれ、均一な組成を示し、全体的に同じように見えます。 溶液の例としては水、砂糖、着色料、香味料から成っているスポーツドリンクで、 電解質が均一に混合されています。 スポーツドリンクの一滴一滴には、同じ量の水、砂糖、その他の成分が含まれているため、同じ味がします。 一方でスポーツドリンクの組成はさまざまです。多少砂糖や香料などの成分は違いますが、どれもスポーツドリンクです。 他の均一な混合物の例は空気、メープルシロップ、ガソリンおよび食塩水の溶液などがあります。  

組成がそれぞれの場所毎に異なる混合物は、不均一混合物と呼ばれます。 イタリアンドレッシングは不均一な混合物の例です。 その組成は様々な量の油、酢およびハーブから作られるので変化します。 そして混合物の中のある点と別の点では同じではありません – 1滴の中はほとんど酢かもしれないですが、違う1滴は油と酢が分離し、ハーブが沈殿するのでほとんど油とハーブだけかもしれません。 混合物の他の例としては、チョコレートチップクッキー(チョコレート、ナッツ、クッキー生地が別々になっているのが見える)や花崗岩(石英、雲母、長石などが見える)があります。  

均一と不均一を問わず、あらゆる混合物は、物理的な手段で成分の固有な性質を変えずに純粋な成分に分離することができます。 元素の数は 100 余りですが、これら元素のさまざまな組み合わせによって、数千万種類もの化合物が生成されます。 各化合物には特定の組成があり、他のすべての化合物とは異なる明確な化学的特性と物理的特性を持っています。 そして、当然、異なる混合物を作るために、元素および化合物を結合する無数の方法があります。

このテキストは 、 Openstax 、 Chemistry 2e 、 Section 1.2 : Phases and Classification of Matter から引用しています。