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19.7: 原子力
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Chemistry

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Nuclear Power
 

19.7: 原子力

制御された核分裂反応は、発電に利用することが出来ます。中性子によるウランやプルトニウムの核分裂で発電する原子炉は、核分裂物質である核燃料、核減速材、中性子源、制御棒、原子炉冷却材、シールド・格納容器の6つの要素で構成されています。

核燃料

核燃料はウラン-235などの核分裂性同位元素で構成されており、自立した連鎖反応を起こすためには十分な量が必要となります。ほとんどの加圧水型原子炉における核燃料は、親指サイズのセラミック製の濃縮ウラン(通常はUO2)燃料ペレットを多数含む燃料棒で構成されています。現代の原子炉では、1000万個もの燃料ペレットが使用されることもあります。

ウラン-235は、1回の核分裂で平均して1個以上の中性子を発生させるために有用な燃料となりますが、天然の存在量は重量比で約0.7%です。

核減速材

核反応で発生した中性子は、U-235の核分裂を起こすには速すぎます。中性子が燃料に吸収され、さらに核反応を起こすためには、まず中性子の速度を落とさなければなりません。核減速材とは、核分裂を起こすのに十分な速さまで中性子を減速させる物質のことです。初期の原子炉では、高純度の黒鉛が減速材として使われていました。最近の原子炉では、重水または軽水を減速材として使用するのが一般的です。

中性子は水素原子核と同じ大きさなので、水分子の水素原子にぶつかると運動エネルギーの大部分を失います。重水の方が優れた減速材です。重水素はすでに中性子を持っており、系水素のように別の中性子を吸収する可能性が低いからです。水や黒鉛のような減速材は、炉心内の中性子を均一に保つための中性子反射体としても機能します。

中性子源

ウラン-238とウラン-235は自発的に核分裂しますが、その過程は予測不可能であり、これらの固有の発生源からはほとんど中性子が発生しません。そのため、原子炉には核分裂の連鎖反応を起こすための中性子発生源が必要となります。ベリリウム-9のような中性子源と、アメリシウム-249やプルトニウム-239のようなアルファ線放出源が原子炉に設置され、連鎖反応を開始するための中性子を発生させます。

制御棒

原子炉の出力レベルは、kで示される中性子増倍率によって表されます。これは、前世代の核分裂によって生成された中性子の数に対する、次世代の核分裂によって生成された中性子の数の比率です。

kが1未満の場合、原子炉は亜臨界状態でエネルギー出力は減少します。kが1に等しい場合、原子炉は臨界状態でエネルギー出力は一定です。kが1より大きい場合、原子炉は超臨界状態でエネルギー出力は増加します。

原子炉では、制御棒を使って核燃料の核分裂率を制御し、存在する低速中性子の数を調整して連鎖反応の速度を安全なレベルに保ちます。制御棒は、ホウ素、カドミウム、ハフニウムなど、中性子を吸収できる元素から構成されます。

制御棒が炉心の燃料に挿入されていると、制御棒が吸収する低速中性子の割合が大きくなるため、核分裂反応の速度が遅くなり、発電量が減少します。逆に制御棒を取り外せば、吸収される中性子の量が減るため、核分裂率と発電量が増加します。緊急時には、制御棒をすべて燃料棒の間の炉心に挿入して連鎖反応を停止させます。

原子炉冷却材

加圧水型原子炉では、原子炉冷却材を用いて、核分裂反応で生じた熱を外部のボイラーやタービンに運ぶことで電気に変換します。汚染された冷却水が蒸気タービンや冷却塔に移るのを防ぐため、2つの熱交換型冷却水ループが使用されることが多いです。最も一般的には、水が冷却剤として使用されます。その他、特殊な原子炉では、溶融ナトリウム、鉛、鉛–ビスマス混合物、溶融塩などの冷却材が使用されます。二次冷却回路の蒸気を凝縮する大型の双胴型冷却塔は、実際の原子炉から少し離れた場所に設置されることが多いです。

遮蔽および封じ込めシステム

加圧水型原子炉には、以下の3つからなる格納容器(シールド)が装備されています。(i) 厚さ3–20cmの鋼鉄製シェル(シェル内の減速材によって原子炉で発生する中性子線の多くを吸収する)、(ii) 1–3mの高密度コンクリート製の主シールド( γ光線とX線を吸収する)、(iii) (i)と(ii)のシールドプロセスからの入射放射線を吸収する追加シールド。また、加圧水型原子炉では、原子炉事故によって放出される可能性のある放射性物質を封じ込めるために、鉄製またはコンクリート製のドームで覆われていることが多いです。

上記の文章は以下から引用しました。 Openstax, Chemistry 2e, Section 21.4: Transmutation and Nuclear Energy.

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