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26.5:

相手の選択

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Mate Choice

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多くの種族では、一方の性、多くの場合メスが選別する側で、反対の性であるオスを選別します パートナーをめぐって争うのは、多くの場合オスですが、よりカラフルで目立つ姿をしています 例えばオスのクジャクは、シンプルなメスに比べて、明るい羽色をしています こうしたメスは、目立つオスを好み 特に明るい色をした個体は 健康であることを示しており、メスがそのオスと健康な子孫に恵まれる確率が高まります こうしたオスは繁殖する確率に恵まれ、その凝った特性は次の世代へと 受け継がれていきます また、その表現型は時間をかけて増えていきます カラフルであることは、捕食される危険も高まりますが、繁殖できる確率が上がるというメリットには勝てません メスがオスを選ぶ際には、見た目だけではなく、その行動も重視しています 例えば、オス鳥の歌う鳴き声の複雑度です 他にも複雑な求愛行動をとるオス鳥もいます 例えばニワシドリは巣を作り、明るい色の物で飾ることで 雌の気を引こうとします こうした行動は、良好な健康状態を表したり、資材・食料を調達できる能力を示しています 例えば、良く守られた縄張りがその一例で、子孫にとって有益となるので パートナーとして魅力的なオスとなるのです

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相手の選択

動物は自分の遺伝子を受け継ぐために繁殖しなければならないので、誰と交尾するかを決める「交尾相手の選択」は、自然淘汰の一種です。交尾相手を選ぶ行動は、男女間で行われるため、性淘汰とも呼ばれます。

交尾相手を選ぶことができる種では、一方の性(通常は雌)が、外見や行動の特徴から異性の中から交尾相手を選ぶことができます。多くの場合、メスはより鮮やかな色をしていたり、より精巧な装飾(クジャクの尾のような)をしていたり、より複雑な歌や求愛行動をするオスを選びます。

性的二型

その結果、オスとメスの間に多くの性的二型(表現型の違い)が生まれたのです。オスは派手な方が繁殖に成功しやすいので、一般的にメスよりも豪華な特徴を持っています。

メスがなぜ派手なオスを選ぶのかについては、いくつかの説があります。鮮やかな色や手の込んだ求愛行動は、健康状態や遺伝的な体力、縄張りを守る能力やメスや子孫に資源を提供する能力を示しているのかもしれないです。また、メスは色などの特定の特徴をもともと好み、その特徴を持つオスが繁殖上有利になることもあります。

動物が繁殖すると、好ましい形質とその嗜好性の両方の遺伝子が親から子へと受け継がれ、集団の中でこれらの表現型が増えていきます。派手な特徴は捕食のリスクを増加させますが、そのコストはこれらの個体とその子孫の繁殖成功の増加によって相殺されることが多いです。

Suggested Reading

Burley, Nancy Tyler, Elnaz Hamedani, and Cole Symanski. “Mate Choice Decision Rules: Trait Synergisms and Preference Shifts.” Ecology and Evolution 8, no. 5 (January 29, 2018): 2380–94. [Source]

Fitzpatrick, Courtney L., and Maria R. Servedio. “The Evolution of Male Mate Choice and Female Ornamentation: A Review of Mathematical Models.” Current Zoology 64, no. 3 (June 1, 2018): 323–33. [Source]