自然界では 純粋な物質は 元素か化合物として 存在しています 基本単位に応じて 元素は原子状または 分子状に存在し 化合物は 分子状またはイオン状に 分類されます 元素は 単原子を 基本単位としています ヘリウム 金 鉄などは 安定した個々の 原子として存在する 単原子元素の例です 一方 分子性元素は 2つ以上の原子が結合して 分子を形成し 基本単位として存在します 水素原子が2つある 二原子性水素や 硫黄原子が8つある 多原子性硫黄などが 分子元素の例です 分子元素と比較して 分子性化合物は 2つ以上の非金属元素の原子 2つ以上の非金属元素の原子が 共有結合によって 価電子を共有して 結合することで形成されます この結合により系全体の ポテンシャルエネルギーが低下し 安定な分子が形成されます したがって 分子化合物の基本単位は 構成原子からなる個別の分子です エタノールは 炭素原子2個 水素原子6個 酸素原子1個からなる エタノール分子の 基本単位を含む 分子化合物です イオン性化合物は 金属元素の原子が1つ以上の 非金属元素の原子と 結合して形成されます 金属原子は容易に 価電子を失って 正に帯電した陽イオンを形成し 非金属原子は電子を獲得して 負に帯電した 陰イオンを形成します 反対に帯電したイオン間には 強い静電吸引力または イオン結合が形成され それによってシステムの 総エネルギーを低下させ 安定で秩序のある 三次元のイオン格子構造の 形成を促進します イオン性化合物の電気的に 中性な基本単位を 形成するイオンの最小配列を 式単位と呼びます 食卓塩は ナトリウムイオンと 塩化物イオンが 交互に三次元配列した 式単位NaClを有する イオン性化合物である しかし 多くのイオン性化合物は ナトリウムや塩化物のように 単数ではなく 正味の負または正の電荷を持つ 複数の共有結合原子イオンで 構成されています これを多原子イオンと呼びます 例えば 酢酸ナトリウムは 正に帯電したナトリウムイオンと マイナス電荷を持つ多原子の 酢酸イオンで構成されています