ヘリウム ネオン アルゴン クリプトン キセノン ラドンなどの第18族に 分類される非金属元素は 希ガスと呼ばれています これらの元素は 単原子種として存在し 常温下では 気体として存在しています ラドンは18族に属する 唯一の放射性元素です 18族の元素は下に行くほど 沸点 密度 原子半径が高くなり その結果 各元素の イオン化エネルギーが 低下します しかし 希ガスは 周期表の他の元素に比べて 高い第一イオン化エネルギーを 持っています これは これらの元素が 完全なオクテットを持つ 安定な電子配置を 持っているからです 電子を除去するためには 大量のエネルギーを必要とし これは好ましくありません 希ガスもまた 正の電子親和性値を持っています つまり 気体原子に 電子を付加するためには エネルギーが必要です 希ガスは価電子殻が すでに完成しているため 電子が入ってくると より高い主量子殻に 入る必要があるため 電子の付加に抵抗します 希ガスの安定性が高いことは 化学的に不活性であることから 証明されており 多くの工業用途に 利用されています 例えば アルゴンは タングステンのフィラメントの 酸化を防ぎ 電球の寿命を延ばすために ガスを充填した 電球の製造に 使用されています ヘリウムは 酸化しやすい 金属の溶融や溶接の際に 不活性環境を作るために 使用されます 希ガスは当初 化学的に全く反応しないと 考えられており 不活性ガスと呼ばれていました しかし 60年代初頭 ニール・バーレットは いくつかの例外を発見しました 例えば 希ガスの中で 最もイオン化エネルギーの低い キセノンは最も 電子陰性な元素である フッ素と反応することが わかりました フッ素ガスと過剰のキセノンガス を加熱することによって得られる 二フッ化キセノンは 安定した結晶性物質です 四フッ化キセノンや 六フッ化キセノンのような 他の化合物も同様に 調製することができます 電子陰性元素である 酸素を有するキセノン化合物は フッ化キセノン中の フッ素原子を酸素に 置換することにより 製造することができます たとえば 六フッ化キセノンは 水と反応して 三酸化キセノンの溶液を 生成します