自然淘汰は集団における 異なる表現型のそれぞれの頻度によっても 影響されます。頻度依存選択として知られるプロセスです。正の頻度依存選択では 表現型がより一般化するにつれて その表現型の適応が上昇します。たとえば、ドクチョウ属には たくさんの有害で色つきの形態の種が属しています。一つの形態が一般的になると、鳥がその形態を持つ種に 毒があると知り、避けるようになります。しかし、珍しい形態に出くわし、それも毒があるとわかると、その形態を持つ種の適応と頻度も上昇します。一方で 負の頻度依存選択では 個体数が増えるにつれて 表現型の適応が下がります。たとえば、ヴァイスロイ蝶は 捕食を避けるために有毒なオオカバマダラの 色あいや模様に擬態します。擬態している蝶が珍しい場合 有毒なオオカバマダラに出くわしてる可能性が高いため 鳥は擬態している蝶のことも避けます。しかし、擬態している蝶が一般化している場合 鳥とその蝶が出くわす確率もあがり ヴァイスロイ蝶の適応は 下がります。