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35.3:

種子の構造と胞子植物の初期発生

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Seed Structure and Early Development of the Sporophyte

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種子は受粉した 花から形成されます。具体的には、種子は 重複受精と呼ばれる プロセスを経て、花の 子房の中にある 胚珠から形成 されます。このプロセスでは、1個の 精子が卵子と受精し、もう1個の精子は 2個の極核と受精し、胞子体の胚と養分を 貯蔵する胚乳に 発達します。胞子体胚は両方の 両親から受け継いだ 2対の染色体を持ち、半数体の卵子と 半数体の精子が 受精して形成されます。胚は、茎や根の 前駆組織と 子葉と呼ばれる 1枚または複数枚の 胚葉で構成されます。胚は、胚乳と子葉の いずれか、または その両方に貯蔵された 栄養源に囲まれ、さらに種皮が胚を 保護して包み込み、種子を形成します。植物は一般的に、種子の 中にある子葉の数によって 単子葉植物と双子葉植物に 分類されます。通常、単子葉植物の 種子には、大きな子葉が 1枚あり、胚盤と呼びます。発芽すると、胚盤は 酵素によって 胚乳から放出された 養分を吸収して 発達中の胚に 運びます。双子葉植物の種子は、肉質の子葉を2枚持ちます。成熟した双子葉植物の種子の 多くは胚乳を持たず、養分は 子葉の中に貯蔵されます。例外的に、一部の 双子葉植物の種子は 単子葉植物と類似した 胚乳に養分を貯蔵します。単子葉植物と双子葉 植物の種子の胚軸は、幼芽、幼根、胚軸で 構成されています。これらの組織すべてが 種子の発芽と 苗、または胞子体の 初期の発達に 関与しています。発芽すると 種皮が割れて、若い胞子体の 最初の器官となる 小根が出てきます。日光に反応して 子葉は分裂し、胚軸は真っ直ぐ伸び、上胚軸は大きく 広がりながら、最初の 本葉を形成します。貯蓄していた養分が 枯渇すると、子葉は枯れ落ちます。最終的には新しい葉が茂り、光合成によって 自身の栄養源を 生成できるようになります。

35.3:

種子の構造と胞子植物の初期発生

種子の構造は、植物の胚を包む保護用の種皮と、成長中の胚のための食物貯蔵庫で構成されています。胚は、葉、茎、根の前駆組織を含んでいます。胚乳と子葉は、成長する胚のための食糧貯蔵庫として機能します。

胚には、両親から受け継いだ2本の染色体が含まれています。半数体の卵子に半数体の精子が受精すると、接合体が生まれ、それが胚に成長します。
胚乳は、ほとんどの顕花植物に共通する特徴であり、二重受精の過程で作られます。ここでは、1つの卵巣に2つの精子が入ります。1つの精子が卵子を受精させ、もう1つの精子が中心の細胞を受精させ、胚乳を作ります。針葉樹などの裸子植物は二重受精をしないため、本当の意味での胚乳は存在しません。
また、花を咲かせる植物である単子葉植物と双子葉植物では、種子の構造が異なります。

トウモロコシなどの単子葉植物は、胚盤(scutellum)と呼ばれる大きな子葉が一つあり、これが胚の維管束組織に直結しています。胚乳は食物の貯蔵庫として機能します。発芽の際には、莢が酵素で放出された食物を吸収し、胚へと輸送します。

単子葉植物の胚は、2つの保護膜に囲まれています。第1の保護膜は子葉鞘であり、若いシュートを覆っています。2つ目は、若い根を覆う根鞘です。この2つの構造は、発芽後の土壌への浸透を促進します。

双子葉植物の種子には、内胚葉型と非内胚葉型があります。トマトのような内胚葉性双子葉植物では、食物の蓄えは胚乳に存在します。発芽の際には、子葉が酵素によって放出された食物を胚乳から吸収し、成長する胚へと運びます。

Suggested Reading

Moïse, Jaimie A., Shuyou Han, Loreta Gudynaitę-Savitch, Douglas A. Johnson, and Brian L. A. Miki. 2005. “Seed Coats: Structure, Development, Composition, and Biotechnology.” In Vitro Cellular & Developmental Biology – Plant 41 (5): 620–44. [Source]

Souza, Francisco H. Dübbern De, and Júlio Marcos-Filho. 2001. “The Seed Coat as a Modulator of Seed-Environment Relationships in Fabaceae.” Revista Brasileira De Botânica 24 (4): 365–75. [Source]