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8.7:

ハロゲン

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Halogens

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ハロゲンは フッ素 塩素 臭素 ヨウ素 アスタチンの 5つの非金属元素からなる グループで 第17族に属します 元素ハロゲンは二原子分子として 存在します 室温では フッ素と塩素は気体 臭素は液体 ヨウ素は固体です 第5元素のアスタチンは 希少で放射性の高い固体で その性質は あまり知られていません ハロゲンの物理的性質は 元素の色など 族が下がるにつれて 変化します 原子番号が増えるほど 原子半径が大きくなり 融点や沸点は フッ素からヨウ素に向かって 上昇傾向にあります 一方 電子陰性度 反応性 電子親和性などの 周期的性質は 原子番号が 下がるにつれて減少します ハロゲンの電子配置は 7つの価電子を持ち 最も近い希ガス配置に 到達するには電子が1つ 足りないことを示しています そのため ハロゲンは 高い電子陰性度を示し オクテットを完成させるために 電子を1個増やす傾向が強く 他の基に比べて反応性が高く 強力な酸化剤となっています ハロゲンの中ではフッ素が 最も強力な酸化剤であり ヨウ素は最も弱い酸化剤です また ハロゲンは 中性原子が 電子を得たときの エネルギーの変化である 負の電子親和性が 高いことも特徴です これは中性原子が電子を 獲得したときのエネルギー変化で 負の値は反応の発熱性を示し キロジュール/モルで 表されます ハロゲンは多くの金属と反応し 金属ハロゲン化物を生成します 例えば塩素とナトリウムは反応し 塩化ナトリウムを生成しますが これはイオン性化合物です ハロゲンは水素と反応して ハロゲン化水素と呼ばれる 極性の共有結合化合物を 形成します また ハロゲンは水と反応します 水とフッ素の反応は 非常に発熱性であり 強酸のフッ化水素と 酸素を生成します 一方 塩素は反応が遅く 強酸である塩酸と次亜塩素酸を 生成します また ハロゲンは互いに反応して ハロゲン間化合物と呼ばれる 二価の共有結合の化合物を 生成することができます 例えば 臭素はフッ素と 反応することで 三フッ化臭素を生成します

8.7:

ハロゲン

17 族の元素はハロゲンと呼ばれ、非金属です。 室温では、フッ素と塩素は気体、臭素は液体、ヨウ素は固体です。 アスタチンは非常に不安定な放射性元素であるため、現在、その特性のほとんどは半減期が短いため不明です。 テネシンはまたこの族にあると予測されている合成元素です。

ハロゲンは単原子ではなく、二原子分子として存在します。原子半径はフッ素からヨウ素に向かって大きくなります。ハロゲンの原子価殻の電子配置はns2np5で、電子を受け入れて希ガス配置になる性質があります。 ハロゲンのさまざまな性質を表1に示します。

表 1: ハロゲンの特性

元素 電子の特性 原子半径( pm ) IE1 ( kJ/mol ) EA ( kJ/mol ) 25 ° C での密度 融点( ° C )
F [He] 2s22p5 71 1680 -328 1.70 g/L -219
Cl [Ne] 3s23p5 99 1250 -348 3.12 g/L -101
Br [Ar] 4s24p5 114 1140 -324 3.19 g/cm3 -7
I [Kr] 5s25p5 133 1010 -295 3.96 g/cm3 114

ハロゲンの電子親和力は負の値が大きいので、強力な酸化剤となります。フッ素は、電子親和力が最も負の値を持つグループの中で最も強力な酸化剤です。ハロゲンは金属と反応して電子を獲得し、対応する金属ハロゲン化物を生成します。例えば、塩素は鉄と反応して塩化鉄を、ナトリウムと反応して塩化ナトリウムを生成します。ハロゲンは水素と反応してハロゲン化水素を生成し、これが水に溶解してハロゲン化水素酸を生成します。フッ化水素酸は最も弱いハロゲン酸です。フッ素は水と活発に反応します。この反応は高い発熱性をもち、酸素を生成します。塩素は水との反応はそれほど活発ではありません。この反応で生成される次亜塩素酸は強力な酸化剤です。

ハロゲンは互いに反応してハロゲン間化合物を形成しますが、その多くは二元化合物です。ハロゲン間化合物の一般的な分子式はABnであり、Aは原子番号の大きいハロゲンで、奇数です。ハロゲン間化合物の例としては、ICl,IBr,BrF,BrCl,ClFなどがあります。ハロゲンは炭素と反応して商業的に重要な化合物を形成します。

このテキストは 、 Openstax 、 Chemistry 2e 、 Section 6.5 : Periodic Variations in Element Properties から引用したものです。