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20.4:

骨再形成

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Biology
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Bone Remodeling

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成人の骨格であっても 骨は活性組織であり 構造の変化を続けています。骨再形成と呼ばれるこのプロセスは 骨の再吸収、除去、沈着といった 等しい3つの段階から成ります。成熟した骨細胞が機械的ストレスを感じると 細胞を骨部位に伝えます。例えば、大腿骨端は 6ヶ月ごとに置換されます。再吸収のプロセスでは細胞の1種である破骨細胞が 表面にしっかりと付着します。リソソーム酵素とプロトンを分泌して 有機分を分解し 古い、または損傷したマトリクスを消化するため 侵食して空洞を作ります。カルシウムもまた血中に放出され ホルモンのフィードバック・ループにおいて重要な役割をします。骨が溶解したら 破骨細胞は骨がさらに破壊しないように アポトーシスによって自己破壊します。反転の開始には 次の段階に備えて 表面に単核細胞が現れます。形成段階では、骨芽細胞が空洞に移動し 類骨として知られる有機マトリックスの骨化を介して 新しい骨を沈着させます。この部分は、構造と柔軟性をもらたらす コラーゲン繊維が含まれます。マトリクスが合成されると 骨芽細胞は扁平になって骨の表面に存在するもの または骨細胞として骨に埋るものに区別されます。

20.4:

骨再形成

骨再形成(骨リモデリング)とは、破骨細胞による骨吸収と骨芽細胞による骨形成が連続的かつバランスよく行われることをいいます。成人の場合、骨量とカルシウムの恒常性の維持に役立ちます。機械的ストレスは、正常な維持と修復のプロセスの一部としてターンオーバー(代謝回転)を刺激しますが、いくつかのホルモンも骨再形成を制御します。

骨再形成を制御するホルモン

副甲状腺ホルモン(PTH)は、骨吸収を制御することで血中カルシウム濃度の恒常性を維持しています。PTHは、血中カルシウム濃度の低下に応じて副甲状腺から分泌されます。PTHは、骨芽細胞を刺激して免疫分子を産生させ、前駆細胞から破骨細胞への分化を促進します。破骨細胞の活性化は骨吸収を促進し、鉱物化した骨基質が破壊されてカルシウムが血液中に放出されます。血中カルシウム濃度が回復すると、負のフィードバックループにより、PTHのさらなる放出が阻止されます。

骨粗鬆症(こつそしょうしょう)

骨粗鬆症は、骨吸収が骨形成を上回り、骨密度が低下する病気です。骨粗鬆症は女性に多く見られ、特に閉経後に多く見られます。これは、女性ホルモンであるエストロゲンが骨再形成に重要な役割を果たしているためです。エストロゲンは、破骨細胞の形成を制限し、アポトーシスによる破骨細胞の破壊を促進します。これにより、骨形成量が骨吸収量を上回るようになります。しかし、更年期の女性では、エストロゲンの量が極端に減少します。そのため、骨吸収が骨形成を上回り、骨強度が低下し、骨折のリスクが高まります。

Suggested Reading

Crockett, Julie C., Michael J. Rogers, Fraser P. Coxon, Lynne J. Hocking, and Miep H. Helfrich. “Bone Remodelling at a Glance.” J Cell Sci 124, no. 7 (April 1, 2011): 991–98. [Source]

Fierro, F. A., J. A. Nolta, and I. E. Adamopoulos. “Concise Review: Stem Cells in Osteoimmunology.” Stem Cells (Dayton, Ohio) 35, no. 6 (June 2017): 1461–67. [Source]