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17.7: 自由エネルギーに対する温度の影響
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Chemistry

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Effects of Temperature on Free Energy
 

17.7: 自由エネルギーに対する温度の影響

あるプロセスの自発性は、系の温度に依存します。例えば、相転移は、物質の温度に応じて、どちらかの方向に自然に進行します。同様に、化学反応も温度に依存した自発性を示すものがあります。この概念を説明するために、自由エネルギーの変化とプロセスのエンタルピーおよびエントロピー変化との関係式を考えます。

Eq1

自由エネルギー変化の符号に反映されるプロセスの自発性は、エンタルピーおよびエントロピー変化の符号と、絶対温度によって決定されます。Tは絶対温度(K)なので、正の値しかとりません。したがって、エンタルピー変化とエントロピー変化の符号については、4つの可能性があります。

  1. ΔHとΔSの両方が正の場合 この条件は、系のエントロピーの増加を伴う吸熱過程を表しています。この場合、TΔS項の大きさが ΔHよりも大きければ ΔGは負の値となります。TΔS項の大きさが ΔHよりも小さい場合は、自由エネルギーの変化は正になります。このような過程は高温では自発的であり、低温では非自発的です。
  2. ΔHと ΔSの両方が負の場合 この条件は、系のエントロピーの減少を伴う発熱過程を表しています。この場合、TΔS項の大きさが ΔHよりも小さければ ΔGは負になります。TΔS項’の大きさがΔHよりも大きければ、自由エネルギーの変化は正になります。このような過程は、低温では自発的であり、高温では非自発的です。
  3. ΔH が正で、 ΔSが負の場合 この条件は、系のエントロピーの減少を伴う吸熱過程を表しています。この場合、ΔGは温度に関係なく正となります。このような過程は、すべての温度で自発的に進行しません。
  4. ΔHが負で、ΔSが正の場合 この条件は、系のエントロピーの増加を伴う発熱過程を表しています。この場合、 ΔG は温度に関係なく負の値をとります。このような過程は、すべての温度で自発的に起こります。

上記の文章は以下から引用しました。Openstax, Chemistry 2e, Section 16.4: Free Energy.  

Tags

Temperature Free Energy Gibbs Free Energy Spontaneous Reaction Enthalpy Entropy Exothermic Reaction Endothermic Reaction Disorder Heat Absorption

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