ニワトリ胚へのIn ovoエレクトロポレーション法

Biology II

Your institution must subscribe to JoVE's Basic Biology collection to access this content.

Fill out the form below to receive a free trial or learn more about access:

Welcome!

Enter your email below to get your free 1 hour trial to JoVE!





By clicking "Submit", you agree to our policies.

 

Summary

エレクトロポレーション法は、生物医学研究に有用なテクニックです。この手法を利用して外来遺伝子を細胞内に導入し、遺伝子発現を操作することができます。卵殻中で発生している初期のニワトリ(Gallus gallus domesticus)胚を用いる場合はin ovoエレクトロポレーション法が適用されます。その最初の工程はDNA又はノックダウンコンストラクトを目的の組織に注入することです。しかしそのままでは遺伝物質が細胞膜を通過して細胞内に入ることはできません。そこで電場を利用し一時的に膜を不安定な状態にし、それに伴い形成される小さな穴を通してマイナスに帯電した核酸を陽極電極側へと移動させます。このようにしてDNA又はノックダウンコンストラクトを効率的に細胞内に導入することができます。エレクトロポレーション法の大きな利点は、特定の発生段階の単一の細胞に限局して遺伝物質を導入可能な点です。これは結果的に各発生イベントを制御する遺伝子メカニズムの解明につながります。

このビデオでは、in ovoエレクトロポレーション法の基本原理と キャピラリーニードル、電極、エレクトロポレーターなどの必要な道具を紹介しています。そして、エレクトロポレーション法のプロトコルを段階的に学んだ後に、ニワトリ胚を利用した遺伝子操作にこの手法がどのように応用されているのかご覧いただけます。

Cite this Video

JoVE Science Education Database. モデル生物II: マウス、ゼブラフィッシュ、ニワトリ. ニワトリ胚へのIn ovoエレクトロポレーション法. JoVE, Cambridge, MA, (2017).

エレクトロポレーション法は、外来遺伝子を細胞内に導入するための手法です。鶏卵中の胚へのエレクトロポレーションはin ovoエレクトロポレーション法と呼ばれ、目的となる発生段階の特定の組織に遺伝子を導入できるため、発生生物学研究のためのすばらしいツールとなります。このビデオでは、in ovoエレクトロポレーション法の基本原理と必須となる手順、そして生物学的プロセス研究への応用について紹介していきます。

エレクトロポレーション法の基本原理を学び、どにようにDNAが細胞内に取り入れられるのか考えてみましょう。

最初にマイクロインジェクション法を使って、目的の細胞のすぐ近くにDNAを注入します。しかしこれだけではDNAが細胞膜を通過することはできません。

しかし、そこに電流を流すと膜が不安定な状態となり穴が形成されるのです。この電場の発生に伴い、負に帯電しているDNAは陽極側へと移動します。その結果、陽極側の正の電荷を帯びた細胞にのみDNAの導入が起こります。

エレクトロポレーション法の基本原理を学び、どにようにDNAが細胞内に取り入れられるのか考えてみましょう。

最初にマイクロインジェクション法を使って、目的の細胞のすぐ近くにDNAを注入します。しかしこれだけではDNAが細胞膜を通過することはできません。

しかし、そこに電流を流すと膜が不安定な状態となり穴が形成されるのです。この電場の発生に伴い、負に帯電しているDNAは陽極側へと移動します。その結果、陽極側の正の電荷を帯びた細胞にのみDNAの導入が起こります。

コンストラクトを注入できたら、実際にエレクトロポレーション法を実施していきましょう。電極を加えておいたハンクス液に浸し、目的組織が中心にくるように設置します。フットペダルを踏んで電流を流し、電極から泡が発生しているのを確認してください。

エレクトロポレーション終了後は、電極を取り出し、70%エタノールで拭き取ってください。感染を防ぐために抗生物質を添加した食塩水を数滴加え、穴をテープで塞いでおきます。最後に卵をインキューベーターに戻し、表現型解析を行うまで発生を継続させます。

ここからはin ovoエレクトロポレーション法を利用した発生研究を見ていきましょう。

エレクトロポレーション法によりノックダウンコンストラクトを導入し遺伝子発現をブロックすることができます。ここでは神経管を形成する細胞に遺伝子抑制コンストラクトを導入しています。そのまま胚発生を継続させ、軸索の通り道をコントロールと比較することで軸索ガイダンスに重要な遺伝子を評価できます。

また、in ovoエレクトロポレーション法によりプラスミドを導入し細胞の一部にタンパク質を発現させることもできます。タンパク質コード遺伝子と共に導入されたプロモーターにRNAポリメラーゼが結合することで転写が開始されます。ここでは、胚の脳細胞に単一の遺伝子を導入しています。この遺伝子によってできるタンパク質と神経を染色により検出することで、導入した遺伝子が神経系発生に変化を与えていることが分かります。

蛍光タンパク質をコードしたDNAコンストラクトを導入し、発生過程の細胞や構造を観察するためにもこの手法が用いられます。脊髄の発達などの複雑な過程をライブイメージングすることで細胞移動のダイナミクスの解明につながります。

ここまでJoVE in ovoエレクトロポレーション法導入編をご覧いただきました。この手法は遺伝物質をニワトリ胚に導入するための有益な手法です。エレクトロポレーション法の基本原理、必須工程、現在行われている発生研究へのアプリケーション例を紹介しました。ご覧いただきありがとうございました。

A subscription to JoVE is required to view this article.
You will only be able to see the first 20 seconds.

RECOMMEND JoVE

Applications