ある種類の物質と 別の物質を区別するのに 役立つ特性を性質と呼びます 物質の性質には 物理的性質と化学的性質の 2種類があります 物理的性質は 物質の 組成や同一性を変えることなく 測定して観察することができます におい 味 色 外観 硬さ 密度 融点と沸点 電気伝導率などは すべて 物理的性質の例です これらの物理的性質の中には 物質の物理的状態を変えずに 観察できるものもあります 例えば ヘリウムガスが 空気より軽いというのは ある物理的性質のことを 指しています 同様に ガソリンの匂いも 物理的性質です 他の物理的性質は 物質が物理的な変化を 受けたときにのみ観察できます 例えば 固体状態の純金は 密に詰まった 金の原子で構成されています しかし 高温にすると溶けて 状態が固体から液体に変化します この液体はまだ 金原子で構成されているので これは物理的な変化です 同様に 液体の水が凍って 固体の氷になった場合も 水と氷の化学組成は 変わりません このように 物理的な変化は 化学組成を変えることなく 物質の状態や物理的な状態を 変えるだけです 物質の物理的状態を 変化させる方法としては 破砕 粉砕 スライス 混合 磁化 消磁などが挙げられます 一方 物質の化学的性質は 化学組成が変化して初めて 測定・観察できる性質です 腐食性 可燃性 毒性 酸性 または化学反応性は すべて物質の化学的性質の 例です 化学的性質を特定するためには 化学変化を探します 化学変化は化学反応を伴うもので 色や臭いの変化を通して しばしば観察されます たとえば 銅のペニー硬貨が 空気と水にさらされたとき 化学変化が起こります 銅は一連の化学反応を受けますが そのうちの一つが ここに示されているものです 自然では茶色のペニーに 青緑色の層が形成されます このように 化学変化は 変化の前に存在していた物質とは 異なる全く新しい 物質を生み出します 例えば ガソリンの可燃性は 化学的性質です ガソリンが燃えるときに 化学的に組成が変化し ガソリンが 二酸化炭素と水を中心とした 全く新しい物質に 変化することからも 明らかな化学的変化です