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2.10: 共有結合

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Covalent Bonds
 
書き起こし

2.10: 共有結合

概要

2つの原子が電子を共有して原子価殻を埋めると、共有結合ができます。電子をどのように共有するかは、原子の電気陰性度(共有された電子が原子の方へと引っ張られる力)によって決まります。共有結合で形成された分子には、極性と非極性があります。同じような電気陰性度を持つ原子は、無極性共有結合を形成し、電子を均等に共有します。電気陰性度の異なる原子は、電子を不均等に共有し、極性結合を形成します。

共有結合は2つの共有電子によって形成されます

原子が形成できる共有結合の数は、原子の持つ価電子の数によって決まります。例えば、酸素は8個の受け入れられる価電子のうち6個を持っているので、酸素原子が安定するためには、あと2個の電子が必要になります。酸素は、2つの水素原子と水を形成する(化学式H2O)時のように、2つの他の原子と単結合を形成することができます。また、酸素は、電子を2個必要とする他の原子一つ(例えば、もう1つの酸素原子)と二重結合を形成することもできます。炭素は4つの価電子を持っているため、メタン(CH4)のように4つの共有結合を形成することができます。

共有結合が作られると、両方の原子は通常の軌道とは形の異なる混成軌道上で電子を共有します。そのため、結合に参加している電子は、両原子の核の周りを修正された軌道で周回します。共有結合は強く、一度形成されると物理的な力では破壊できません。

電気陰性度が分子の極性・無極性を決めます

電気陰性度とは、原子が結合中に電子を引き寄せる傾向のことです。最も電気陰性度の高い原子はフッ素です。周期表の右上隅(右端の列の希ガスを除き)のフッ素を起点として、左斜め下に向かって原子の電気陰性度は減少する傾向にあり、最も電気陰性度の低い原子は左下に位置します(例:フランシウム(Fr))。原子が極端に異なる電気陰性度を持つ場合は、共有結合ではなくイオン結合を形成します。しかし、原子が互いに共有結合を形成する場合では、その結合が極性か非極性かは、それぞれの電気陰性度の値によって決まります。

非極性結合では、電子が均等に共有されており、分子内に電荷が存在しません。対照的に極性結合は、一方がもう一方の原子より電気陰性度が高い時に生じ、電子を自分の方へ引き寄せます。極性結合は一方が部分的な負電荷を帯び、他方が部分的な正電荷を帯びます。これが重要であり、極性分子に非極性分子とは異なる挙動を生むのです。

極性分子は、自身の持つ部分的な電荷により他の電荷を帯びた分子へ引き寄せられるので親水性であり、水に溶けます。非極性分子、すなわち脂肪のように長い炭化水素を含むものは、疎水性と言われます。極性分子とは異なり、非極性分子は水に溶けません。細胞は多くの場合、液体に囲まれており、水を含む細胞質をもちます。したがって、分子と水や電荷を帯びた他の分子との相互作用は、分子が細胞内でどのように輸送され、利用されるかに影響します。

Tags

Covalent Bond Valence Electrons Stable Molecule Single Bond Double Bond Nonpolar Covalent Bond Electronegativity Polar Covalent Bond Partial Negative Charge Partial Positive Charge Shared Electrons

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