人間が形質や障害をどのように 遺伝するのかを理解するために,科学者たちは血統を分析します。通常の血統では,正方形が男性を,円が女性を表しています。図形の間の線は交配を表しています。交配によって子供が生まれるとき,垂直線が両親から 息子,娘に向かって引かれ,血統のなかで下の行が 家族の中の後の世代を表しています。ビタミンB7を得るのに 必要な酵素を欠く ビオチニダーゼ欠損症による 皮膚の発疹のような 病気の発現をあらわすため,血統におけるその人の図形には影がつけられます。どの家族がビオチニダーゼ欠損症と 診断されたかを調べることで,研究者は、病気が常染色体または性染色体上に位置する 単一の遺伝子における劣性または優性突然変異に 起因するかどうかを判断することができます。ここでは、女性と男性が同じ割合で病気になっています。病気にかかっていない親が病気の子供をもっており,すべての世代が この病気の家族をもっているわけではありません。ビオチニダーゼ欠損症を発現するのは 常染色体劣性です。重要なことに、血統分析は 遺伝パターンを解明するだけでなく、先祖について考慮することで,両親が障害をもつ子供のリスクを 理解するのを助けられます。