身体機能をサポートするため 動物は定期的に食物と水を摂取します。使用されない物質は老廃物として排泄されます。最も重要な老廃物のひとつに窒素があります。これはタンパク質や核酸が分解されて発生する副産物です。窒素は体内で有毒であるアンモニアとなる傾向があり 適切に処理される必要があります。アンモニアを直接排泄する動物もいれば 尿素または尿酸にまず変換する動物もいます。さまざまな排泄系によって 動物はエネルギーや水のバランスを維持します。体内で維持されるものは 体外に排出されるものと同様に大切なのです。食べるものや気候、またその他外部の条件に関わらず 体のシステムは水と、溶質と呼ばれる溶存物質のレベルを バランスよく維持する必要があります。これは浸透圧調節によって保たれます。浸透とは、低イオン濃度 またはオスモル濃度の溶液から 高イオン濃度の溶液へと 水が半透膜を通過する傾向のことです。血漿や 細胞内、細胞外の体液は こうした膜によって区切られています。動物は体内の溶質と水のレベルを 浸透順応と浸透圧調節によってコントロールします。浸透順応型動物は体内に 周りの環境と同類の浸透圧を持ち 通常、あまり水分を失いません。しかし、特定の溶質の濃度を 周りの環境のそれとは 明確に区別して維持し続けます。浸透圧調節型動物は 周りの環境とは異なる浸透圧を維持します。これは水の摂取と喪失の制御にエネルギーを要します。動物は浸透圧調節に特殊な構造を使用します。脊椎動物の主要な浸透圧調節器官は 腎臓です。腎臓は血液を継続的にろ過し、血圧をコントロールし さまざまな環境で脊椎動物の生活をサポートする 浸透調節プロセスにおいて重要な役割を持ちます。