植物の根には、土壌中の水やミネラル、一部のイオンを取り込むための特殊な組織があります。根には様々な枝分かれのパターンがあります。根の一番外側の細胞には根毛と呼ばれる特殊な構造があり、これが根の表面を増やし、土壌との接触を高めています。土壌中の水の濃度は根の組織の濃度よりも高いため、水は受動的に根に侵入します。一方、ミネラルは根の細胞内に積極的に運ばれます。
土はマイナスの電荷を帯びているため、プラスのイオンは土の粒子に付着したままになりがちです。これを回避するために、根は二酸化炭素を土中に送り込み、二酸化炭素は自発的に分解され、正電荷のプロトン(H+)を土中に放出します。これらのプロトンは、土壌に存在する正電荷のイオンを置換し、根の組織に送り込むことができます。負電荷の陰イオンは、H+イオンが濃度勾配を下って拡散し、共輸送を利用して根細胞に戻る傾向を利用します。
分子は2つの経路で中心柱と呼ばれる根組織の中心部に移動できます。アポプラスト輸送とは、隣り合う細胞の連続した細胞壁と、それに対応する膜の間にできた空間を分子が移動することです。これにシンプラスト輸送は、植物細胞の細胞質内での分子の移動であり、原形質連絡と呼ばれる細胞接合部を利用することで、隣接する細胞間での分子の自由な細胞質通過を可能にします。根の内皮にあるカスパリー線はアポプラストにある溶質が中心柱に入るのを妨げるため、中心柱に入るためには、分子はシンプラストに移動する必要があります。したがって、溶質がシンプラストに入るためには、細胞の半透膜を通過しなければならず、土壌中の有害な分子や不要な分子から細胞を保護することになります。