28.2:

分布と分散

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Biology
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JoVE Core Biology
Distribution and Dispersion

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00:54 min

March 11, 2019

個体群における固有の相互作用を理解するために、科学者は種の個体の空間的配置を測定します。この地理的配置は、種の分布または分散として知られています。縄張り意識の強い種は、均一な分布パターンを示し、個体同士が比較的等間隔に配置されています。また、食物や住居などの特定の資源との結びつきが強い種は、その資源の周辺に集中する傾向があり、その結果、まとまった分布パターンを示します。最後に、資源や他の個体の配置に影響されない生物は、ランダムな分布パターンを示します。

分散のモード

種の分布は、その種の個体が利用している領域全体に及びます。生物は、等間隔に配置されたり、グループで集まったり、風景の中にランダムに分散したりします。

均一な分散を示す種では、個体は互いに等距離に配置されています。また、化学物質を地中に放出して近くの個体の成長を妨げる植物は、一様な分布を示します。また、縄張り意識の強い種は、分布が一様になる傾向があります。例えば、マウンテンライオンは非常に縄張り意識の強い種で、オスがメスや資源の周りの空間を守っています。

あまり動き回らない生物や、社会的なグループやクラスターで生活する生物は、塊状の分布を示すことが多いです。このタイプの分布は最も一般的なもので、資源がパッチ状または地域的に集中している場合に起こります。また、集団で生活しない希少な動物は交配が難しいため、個体数が少ないことでも塊状の分布になります。

最後に、ランダムな分布を示す生物は、比較的まれですが、資源の豊富な生息地ではよく見られます。ランダムに分布する生物の例としては、風で種を撒く植物などがあります。これらの生物は、資源や他の個体の配置とは無関係に、生存可能な条件であればどこにでも定住します。

種の分布は、異なる空間レベルでも異なることもあります。例えば、海鳥の一種であるミズナギドリが繁殖している集団の中では、個体は一様に分布しています。しかし、種全体で見ると、巣作りに適した島や捕食者から守られた島に集まっているなど、まとまった分布をしています。